給付型奨学金とは
~無利子の給付型奨学金をもっと詳しく~

給付型奨学金とは何か

【奨学生の9割は借金をしています】

さて、いきなりですがこの事実(奨学生の9割は借金をしている)をご存じでしたか。多くの人が利用している奨学金は貸与型の奨学金です。この貸与型の奨学金というのは返済しなければならない「借金」ですが、多くの奨学生は何の疑問も持たずに貸与型の奨学金を使っているのが現状です。そもそも給付型奨学金という制度がある事を知らない人が多い状況です。

給付型奨学金は、返済が不要な奨学金です。是非、皆さんには、給付型の奨学金を積極的に利用して欲しいと思います。

目次

 
  1. 奨学金の種類を理解しよう
    1. 主な給付型奨学金【A-1】
    2. 主な貸与型(利息なし)奨学金 【A-2】
    3. 主な貸与型(利息あり)奨学金 【A-3】
    4. 主な教育ローン 【B-1】
  2. 奨学金とは ~なんのための制度なのか~
  3. 奨学金後進国「日本」
  4. 奨学金を返せない若者~自己破産等のケースも~
  5. 日本の給付型奨学金制度のこれから
  6. 給付型奨学金のメリット、デメリット
  7. スポーツ特化の給付型奨学金を紹介
  8. 採用される給付型奨学金の応募理由を紹介

奨学金の種類を理解しよう

奨学金にはいくつか種類がありますので先に全体像を把握しておきましょう。大きくは返済が不要な「給付型」と返済しなければならない「貸与型」に分かれます。その他としては国の教育ローンがあります。ご自身の状況やご家庭の家計状況等を踏まえて、最適な奨学金を見つけてください。

奨学金 【A-1】
給付型
返済が不要な奨学金です。応募条件は成績評定3.5以上等と貸与型に比べて厳しいものが多いです。最近では、大学独自の給付型奨学金のほか、住まわれている自治体、スポーツ振興団体等が設定しているもの等、選択肢も増えて来ていますので、インターネットや学校の進学課等で良く調べてチャレンジしてください。
【A-2】
貸与型
(利息なし)
「借金」です。卒業後に返済しなければならない「貸与型」の奨学金です。代表的なものは皆さんもご存じの通り、日本学生支援機構の第一種奨学金(高校の成績の平均が3.5以上)です。他にはNPO団体が提供するあしなが育英会等(遺児等が対象)の奨学金制度もありますので、日本学生支援機構の第一種の応募条件を満たさない人や採用されるか不安な人は、他の奨学金制度も探し、併願すると良いと思います。
【A-3】
貸与型
(利息あり)
「借金」です。卒業後に返済しなければならない「貸与型」の奨学金です。ほとんどの奨学生は、この日本学生支援機構の第二種奨学金を利用しています。
教育ローン 【B-1】
貸与型
「借金」です。使用目的を教育関係に限定したローン(貸付)の事で、国の教育ローン、各銀行・金融機関の教育ローンがあります。貸付対象は保護者となります。

※貸与型、給付型の出願、応募に関して詳しくお知りになりたい方は 【奨学金の出願・応募時に知っておくべき3つのこと】をお読みください。

●主な給付型奨学金 【A-1】

JT国内大学奨学金
高校推薦と大学推薦がある。学校納付金相当額として、入学金相当30万円、期間内の授業料相当54万円(年額)を支給する。月額奨学金として、自宅生には月額5万円、自宅外生には月額10万円(東京23区内在住者は月額12万円)を支給する。

公益財団法人 帝人奨学会
指定する大学に所属する医学・薬学系、バイオ学系、理工学系、工学系、情報学系に在籍している学生で次の条件に該当し、学部長又は学科主任教授の推薦を受け、かつ学校推薦を受けた者。10名程度(修士課程)に対して8万円/月を支給する。

公益財団法人 吉田育英会
大学院修士課程(博士前期課程)において自然科学系分野を専攻する学生に対し、在学中の奨学金を支給するプログラムです。 当会の定める推薦依頼校を通じて募集を行い、学部4年次に予約採用を行います。(マスター21 / 月額8万円)

民奨
民奨では、経済的な理由で進学が出来ないという理由はもとより、民奨では、学生が将来何を実現したいのか、そのために何を学びたいのかという、学生の情熱に重きを置いた選考を行います。年間110万円(最大)が給付(返済不要)されます。学生本人および保護者の方がお申込み出来ます。

弘前大学(岩谷元彰弘前大学育英基金)
成績優秀でかつ経済的理由により修学が困難な学生に対して、一人20万円の奨学金を給付します。弘前大学育英基金は、弘前大学の前身である官立弘前高等学校を卒業され、東京大学を経て弁護士として活躍されている岩谷元彰氏からのご厚志で設立された奨学金制度です。

横浜国立大学(YNU大澤奨学金)
横浜国立大学の学部の正規課程に在籍する2年生の学生(留学生除く)で、成績優秀でかつ経済的理由により修学が困難な者を対象とし、他の給付型奨学金との併用不可です。(月額5万円)

その他、給付型奨学金を探す場合はこちらを参照


●主な貸与型(利息なし)奨学金 【A-2】

日本学生支援機構(第一種)
国内の大学院・大学・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門課程)に在学する学生・生徒が対象です。自宅通学の場合、国公立の大学なら月額4万5千円等、金額が決められています。

あしなが育英会
高校、大学、専門学校などに進学を希望している、経済的に苦しい遺児に奨学金を貸し出して支援しています。大学・短期大学は4万円または5万円等、進学先等に応じて金額が決まっています。



●主な貸与型(利息あり)奨学金 【A-3】

日本学生支援機構(第二種)
国内の大学院・大学・短期大学・高等専門学校(4・5年生)・専修学校(専門課程)の学生・生徒が対象です。主に月額30,000円、50,000円、80,000円、100,000円または120,000円の奨学金を貸与する事が出来ます。



●主な教育ローン 【B-1】

株式会社日本政策金融公庫 お子さまの入学・在学資金、海外留学、資格取得資金等、幅広く対応した国の教育ローンです。最高350万円までお借り入れ可能です。固定金利年1.90%です。

奨学金とは ~なんのための制度なのか~

奨学金という言葉は良く耳にします。多くの方が奨学金と言えば、日本育英会を思い起こすと思います。日本の奨学生のほとんどはこの日本育英会の奨学金を利用していますが、そもそも奨学金制度とは何のためにあり、どのような制度なのか、全体像を理解出来ている人は少ないと思います。

奨学金は、次世代の社会を担う人材育成のため、十分な学力や能力を備えているにも関わらず経済的な理由で進学出来ない人に、学費を支援するための制度です。

ここで認識して頂きたい事は、学費支援は「手段」であり本来の「目的」は次世代の社会を担う人材育成のためです。現在の日本の奨学金制度を見ると、残念ながら、奨学生のほとんどが、卒業して新社会人となった時点で多くの借金を抱える貸与型の奨学金を利用しており、借金の返済という重荷を持った状態で社会人をスタートし、奨学金返済のために副業したり、中には自己破産するような若者もいたりと、日本の奨学金制度について見直すべき点は多いものと考えます。

奨学金後進国「日本」

意外かもしれませんが、世界的に見ると日本の奨学金制度は遅れている状況です。そもそも国際的に奨学金と言えば国が給付するもの(=返済不要)を指しますが、日本では貸与(=借金)を意味して使われる事が多い状況です。日本ではほぼすべてが「学生ローン(灰色)」であり、国際的定義の奨学金(給付型で返済不要)は0.6%にすぎません。これほど日本の奨学金は世界的に見ると遅れている状態と言えます。

奨学金を返せない若者~自己破産等のケースも~

支援機構の奨学金返済を3カ月延滞すると、信用情報機関に登録(ブラックリスト入り)され、9カ月延滞すると一括返済の訴訟を起こされる。埼玉県に住む30代の男性は、私立大理系学部に通った4年間で合計300万円の貸与を受けた。卒業して契約社員で勤めた会社は倒産、その後は派遣社員として働いていた。奨学金の返済額は毎月およそ1万5000円だったが、他の金融機関からの借り入れで返済するうちに借金額が膨れ上がり、最終的に自己破産を決意した。
抜粋:朝日新聞

奨学金返済シミュレーション

(補足)
奨学金返済を3カ月以上滞納した場合、個人信用情報機関に個人情報が登録(ブラックリストに登録)されます。滞納者として登録されてしまうと住宅ローンをはじめ各種のローンが組めなくなります。滞納を解消しても、奨学金返済が終わってから5年後まで登録され続けます。
滞納した場合、奨学金返済期間が20年だった場合は、返済開始日から25年後まで住宅ローンが組めなくなります! 22歳で大学を卒業した場合、47歳まで住宅ローンが組めません!

日本の【給付型】奨学金制度のこれから

このような状況は日本国内でも問題視される風潮があり、2016年3月には国会内で、返済の義務がない給付型奨学金の創設に向けた検討も開始されており、今後、学生への支援の在り方が変わってくる事が期待されます。

「民奨」は、民間企業のサービスとして、給付型奨学金の提供を開始しました。今後、類似したサービスを提供する企業が増えれば、少しでも多くの若者の未来作りに貢献出来ます。産学官民がそれぞれの立場で次世代の社会を担う学生のために何をすべきか考えることで、奨学金制度も時代に合った形になると考えます。

給付型奨学金のメリット、デメリット

<メリット>
メリットは何といっても「返済が不要」の奨学金と言う事です。 大学独自の給付型奨学金の他にも、企業が設けている給付型奨学金もあります。こちらは返済不要というメリットに加えて、その企業に採用して貰える場合もあります。就職活動は想像以上に大変なので、その負担がなくなることで、有意義な学生生活(自分の研究等に集中する等)を送る事が出来ますので、積極的に利用する価値はあります。
ただし企業の奨学金は、理系学生を対象とするものが多く就職先も研究職等となる事が多いようなので事前によく調べてから応募してください。

<デメリット>
無利子のため積極的に活用したい給付型奨学金ですが、応募条件や採用人数が少ない等、まだまだ狭き門の状態です。例えば、入学試験の成績上位者に給付する大学がある場合には、受験大学の偏差値+10の大学に合格出来るくらいの学力が必要だと思っていたほうが良いです。また、他の奨学金との併願が不可の場合もありますので応募条件を良く確認しましょう。

スポーツ特化の給付型奨学金を紹介

学生時代積極的にスポーツを行い実績を残して来たような方々を対象とした給付型奨学金もあります。全国区の選手でも推薦枠の上限等の関係でスポーツでの進学が出来ない事もありますので、その場合は、このようなスポーツ型の奨学金への応募も検討して見ると良いと思います。

スポーツの給付型奨学金(追加中)

採用される給付型奨学金の応募理由を紹介

給付型奨学金に採用されるための応募理由の書き方に悩まれている方はいますか?
民奨では、実際にどういう応募理由(奨学金を必要とする理由)が採用されているのか、少し紹介します。

■奨学金を必要とする応募理由

母子家庭になり15年、福祉や親族に頼ることなく生活してきました。親はフルタイムで働いていますが大学進学は厳しいものがあります。金銭的な理由で学ぶことを諦める事はとてもつらいです。これからの夢ある大学生活のため、貴奨学金に応募を致します。


父を病気で亡くし、現在まで母一人で育ててもらいました。母は年齢的に無理が出来ないため、定職にについておらず不定期なパート収入で暮らしていて、大学資金を用意できない状況です。


私は幼いころに両親からの虐待により、児童養護施設で育って来ました。親は生活保護を受給しているため、経済支援はまったく期待できません。このような状況のため奨学金の援助がなければ、夢をかなえることも、進学もする事ができない状況です。


※一部表現方法などの体裁修正を加えております。

いかがでしたか。特に難しい事を書く必要はありませんので、奨学金を必要とする理由を、ご家庭の状況をあるがまま記載すれば良いのです。

ここでは母子家庭の奨学生を中心に紹介させて頂きましたが、両親ともにいるが家計的に厳しい場合の書き方等は、 奨学金の応募理由・書き方を状況別に紹介 (大学進学向け)をご参考にしてください。


民奨奨学金ご応募受付開始

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