親孝行というと、親に何かをしてあげること──そう考える人が多いと思います。
美味しいものを持っていく、旅行に連れていく、一緒に過ごす時間を増やす……もちろんそれも立派な親孝行です。
ここで書くのは「義理の親の命や健康にかかわるような大きな問題」ではありません。そういう場面は、迷わず力を尽くすしかないのです。今回のテーマはもっと日常的な、帰省や会話の中でふと感じる“気を遣うあるある”の話です。小さなことに見えて、実は積み重なると大きなストレスになる──今日はそんな視点から書いてみます。
ひとりで実家に帰るのも気を遣う
実家にひとりで帰るとき。
気楽なはずなのに、なんだか落ち着かない。
なぜかというと──「自分の家庭のことをやっていないように思われるのが嫌」と感じるからです。
パートナーを置いて自分だけ実家に帰ると、なんとなく「家庭を大事にしていない」と思われるんじゃないかと、無意識に気にしている。別に誰もそんなこと言ってないのに、こちらが気にしてしまうんです。
そうなると、つい「手を抜いてませんよ」アピールをしてしまう。お土産を買って帰ったり、普段以上に家事を張り切ってみたり。
でもこれ、やればやるほど疲れるんですよね。
一緒に帰っても気を遣う
じゃあ一緒に帰れば解決するかというと、そうでもない。
義理の親とパートナーの間に立つと、どうしても間に入る役目になってしまうんです。
会話が途切れないように気を配ったり、座り方や態度を気にしたり。「大丈夫かな?変に思われないかな?」と心の中はフル回転。気を遣いすぎて、帰るころにはヘトヘト。まるでマラソンを走ったあとのような疲労感です。「親孝行ってこんなに疲れるんだ…」と、心の中で、しんどいな…と思う気持ちが湧きあがってきます。

努力と忍耐では解決できない
こういうとき、昔は「努力と忍耐が大事」と言われていました。
でも私は、我慢するのがいやでした。
もちろん、最初は我慢しましたよ。でも、笑顔で楽しそうにしていると、いつも「いい人」「いい嫁」でいないといけないんです。これがホントに疲れる。我慢すればすすほどストレスは増えて、家庭円満にも親孝行にもつながらない。
努力と忍耐の先には、いいことなんてひとつもないんです。
我慢で乗り切ろうとすると、結局はどこかで爆発します。夫婦喧嘩だったり、義理親への不満だったり、自分の体調までおかしくなったりするかもしれません。そうやって別の形で表に出てしまうんです。
義理の親との付き合いを“無理なく続ける工夫”については、こちらの記事でまとめています。
▶ 義理の親との距離感をラクにする5つの工夫」
腹を割って話すしかない
じゃあどうするか。
結局はここに行き着きます。
腹を割って話すしかない。
もちろん、理解してもらえるかどうかは別問題です。でも、自分の思いを言葉にした時点で「私は伝えた」という気持ちになれる。そのあとは相手の問題です。相手が受け取るか、受け取らないかは、相手の問題です。
自分はこうする、こうしたい。を明確に伝えること。
不思議と、言葉にしただけでストレスは軽くなります。それは、ずっと抱えていた荷物をようやく降ろしたような感覚です。
なので、早い方がいいです。

そもそも論ですが…
思い返せば、本当は結婚するときにこういう話をしておけばよかったのかもしれません。もちろん、ハードルが増えるわけですから、うまくいくものもいかなくなるかもしれません。
「義理の親との距離感をどうするか」「どこまで関わるか」。
でもね、結婚するときって、なぜか「うまくいくに決まってる」と思うものなんですよね。
自分たちは仲良しだし、なんとかなるだろうと。
ところが実際は、育った環境も価値観も、家族のルールもまったく違う。
だから気を遣うのは当然なんです。
そして、話すときにはもうひとつ大切なことがあります。
それは、折り合い地点を準備しておくこと。
「ここまでは譲る」「ここは大事だから理解してほしい」と、自分なりに落としどころを用意しておく。
ただ感情をぶつけるのではなく、ゴールを見据えて話す。これができれば、夫婦は同じ方向を向きやすくなります。
親孝行は夫婦の距離感の上に成り立つ
自分の親であっても、義理の親であっても、親孝行は「夫婦がしっかり話し合っているかどうか」にかかっていると思います。
何度も書きますが、我慢の上に成り立つ親孝行は長続きしません。ストレスが積もれば、よくない結果に向かうだけなんです。
だから大切なのは、まだまだ余裕のあるときに、腹を割って話すこと。
「実家にひとりで帰っても気を遣うし、一緒に帰っても気をつかうやん」なんて、じゃあどうするねん!というツッコミどころを残した笑い話にできれば、気持ちも軽くなります。
義理の親にとって一番の安心は、“この二人なら大丈夫”と思えること。二人ががんばってくれているのを見れば、親も自分で乗り越えようと思えるもの。それこそが、すべて円満の形です。
*最初から合わない親のことや、子供ができてから変わってしまった関係とか、そういう話はまた別の機会にしましょうか。
まとめ
夫婦のコミュニケーションがよければ、問題は起きないはず。
ここは、我慢というより努力は必要ですね。
親孝行以前に、自分たちの家庭のことでもありますから。
気を遣うのは当たり前。
だからこそ、とことん話すことが大事です。
Hanako


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